なぜヘルパーは大変なのか?介護の現場でのヘルパーはつらい・・・
皆さん、はじめまして
今現在、私は障害者向けの福祉事業所で介助者として働いています。
求人案内をみると福祉系の募集で溢れかえっていますね。
これから超高齢化社会に突入していく日本ですが、高齢化社会の現在でも需要と供給のバランスが一致していないことは現場の方なら皆ご存知かと思います。
まず、求人をみると介助者(ヘルパー)の給与や待遇は20万前後~が多いです。
物価が上がり続けている日本で20万前後の給料じゃ生活も大変です・・・。男性なら年収350万程度で家族を養えますか?はっきり言って家族を養えるとは思えません。
子供ができたらどうしますか?
子供を育てることはできますか?
マイホームを買えますか?
車を買えますか?
プライベートを充実することはできますか?
福祉業界にかぎらず仕事をする対価として給与がもらえます。その対価に見合わない仕事であれば、働く意味があるのか?と思います。
この世の中はお金がないと生活できるはずもなく、自分の生活が成り立ってからこそ良い仕事や支援ができるのです。ただ仕方なく、仕事に楽しさや生きがいを見つけられないような環境では、くだらない問題しか生まれないでしょうね。
また、施設での介助だと1人で数人の見守りや体位交換・排泄介助と介助項目もさまざまあり、丁寧に作業できる体制も確保されていません。
そんな中で、マスコミではヘルパーの質が問われるような報道が連日ピックアップされています。福祉業界にもともと興味ある人たち以外には、かなり劣悪な環境でストレスも溜まるのかもしれません。それが、虐待や凶悪な事件に繫がっていくのだろうと私は考えます。
本当に福祉が好きで仕事をしている人はいるのだろうか?
- 求人案件が多いから就職しやすい
- 資格があればできるから
- 他の求人は断られる
- 他の仕事はできない
私の周りで介護職をする人はこんな感じが多いです。大変でも・・・給与低くても・・・事業所を悪く言いながら我慢したり、転職をしても同じ業界に転職の無限ループを繰り返しています。
そして介助をしたいと思う人たちが諦めて、介助者が少なくなっていきます笑
福祉業界を盛り上げたいと思う人たちが少なくなれば組織自体も活気がなくなり、前向きな発言や提案もなくなり、その組織は衰退していくのです。
『自分は福祉業界の未来を明るくするんだ』なんて素晴らしい意気込みを持っている方も中にはいるでしょう。ただ、環境を良くしていくのは事業所の責任でもあります。働きやすい環境を提供してくれるような事業所なら、頑張って欲しいです。
ただ、環境も悪い・待遇も悪いなどの事業所で我慢して働く必要もありません。
現在はニーズの多さ>ヘルパーの数なので、現場の環境が悪いような場所で我慢して働かなくても、ヘルパーが重宝される時代なので良い環境の事業所に移る事も1つの手段です。
働く環境に改善努力があるなら、全力で働くべきです。雇用主と従業員のバランスは大切だと私自身は考えます。
介護現場では身体に負担のかかる体位交換や移乗介護もある
給与が安い介護職では身体の負担がかかる重労働も当然あります。利用者に負担がかからない介助を提供するのは当然ですが、介助者本人に負担がかからないように体位交換や移乗をする必要があります。
体位交換や移乗をする際は腕だけの力で介助しない事を心がける・・・。
たとえば、ベッドから車椅子に移乗させる場合は、足に力をいれることを意識して利用者をもちあげないと腰や背中を痛める原因になります。
中腰での作業も控える・・・。中腰での姿勢も日々の作業で負担が蓄積されていきます。
中腰での姿勢をする場合は身体全体を低くして、しゃがんだ体制での作業が良いでしょう。
なるべく負担をかけない作業をすることで、腰を痛めて仕事ができなくなったなどの問題が少なくなるのかなと思います。
福祉機器の整っている施設などではなく、在宅している利用者さんの自宅などでは介護用リフトなどの設備が備わっていないケースが多いので、本当に身体の負担を気遣う事が大切です。
最後に・・・
介助者や福祉業界の現場は明るくなるのか?
これからますます介護福祉のニーズは増えていくと思います。ただ、現場レベルで改善できるものではないと思います。
地域のニーズよりも組織内に問題をかかえている事業所が多いです。介助者の待遇や現場の環境が悪ければ、介助者をしたいと思う人も少なくなるでしょう。
ニーズよりも優先させるのは、事業所内の団結だと思います。
この職場で頑張りたい・・・・
この職場を良くしていきたい・・・
現場が頑張ってくれていて感謝している・・・
など、その職場で働く1人1人のモチベーションが上がっていてこそ良いサービスを地域に提供できると思うので、ニーズを優先させているような介護福祉では未来がないのかなと思います。
また、その環境に対して我慢しながら仕方なしに働く人が多ければ多いほど、待遇も悪い・給与も上がらない・仕事量が増えるなど、負の連鎖が生まれていくのかなと考えます。
国や市町村も介護福祉の現場を安易に考えていると、数十年後は介助者不足が深刻化して頭を抱えるかもしれませんね。
ありがとうございました。
公開日:
最終更新日:2017/12/10